妻でもなく、母親だけでもない。ひとりの女性として、自分らしい人生を取り戻していく記録。
3年前、私は離婚をしました。
そのことを後悔したことは、今日まで一度もありません。
離婚という言葉には、どこか「失敗」や「終わり」のような響きがあるかもしれません。
でも、私にとっては違いました。
むしろ、自分自身のところへ戻ってきた感覚でした。
夫婦という単位は、もともと少し苦手でした。
結婚前から、どこかで気づいていたのだと思います。
誰かと一緒に暮らすことよりも、ひとりで静かに過ごす時間によって、私は回復する人間なのだと。
でも、その違和感を見て見ぬふりをしました。
結婚すれば変われるかもしれない。
夫婦になれば自然になじめるかもしれない。
そんなふうに思っていたのかもしれません。
もちろん、相手に非があったわけではありません。
ただ、私には私の性質があった。
人と暮らすことで満たされる人もいる。
でも私は、ひとりの時間の中で自分を取り戻す人だった。
それに気づくまで、少し時間がかかりました。
シングルアゲイン。
私は戻ってきました。
伴侶を持たない、ひとり身の時間へ。
ソロノートには、そのことだけが大きな丸で記されています。
「ひとりでいることを選んだ」
それは孤独ではなく、自分を大切にするための選択でした。
自由と引き換えに手にしたもの
ソロタイムで、何が一番回復するのか。
それは、好きな人と、好きな場所で、自分らしく暮らせる自由です。
誰かの予定に合わせるのではなく、
自分が心地よいと思う場所を選ぶ。
静かな時間を守る。
自分の感覚を置き去りにしない。
その自由は、私にとって大きな意味があります。
ただ、ひとつだけ揺らぐ瞬間もあります。
それは、お金のこと。
ひとりで生きるということは、自由であると同時に、自分の生活をすべて自分で支えるということでもあります。
稼ぐということが、これほど過酷なことだったとは。
自由には責任が伴う。
でも、それでも私は思います。
誰かに合わせて自分を失うより、
自分自身を守りながら生きる道を選びたい。
私は今日も、ひとりの時間の中で、自分の人生を歩いています。
次の章では──
あの頃の私は、離婚して「ひとり」に戻れたことだけで満足していた。
でも数年後、もう一つの別れが待っていることを、この時の私はまだ知らなかった。
▶︎ 子育てが終わる時、母親は何を失うのか


